木工基礎講座19期生 3日目 鋸挽きの実習に入りました!
こんにちは指導員の小泉です。
木工基礎講座19期、3日目の様子をお伝えします。
3日目は、ホゾ穴加工の続きで、「小根こね」と呼ばれる
ホゾの補強的な役割をする部位の穴加工をしました。
工作としては小規模なので、特段難しいということは無いのですが、
鑿の扱いの力加減や、刃の当て方に注意していきます。
新たな部材(幕板、貫)を各自受け取ってから、部材の配置、
木目の方向などを見ながら、勝手墨付けです。
墨付け作業は地道で集中力がいりますが、
物を完成させるための大切な工程ですから一つ一つ
確認しながら線を引いていきます。
胴付き面をまず毛引きを使って線を引きます。
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次に毛引きをセットし直して、ホゾの厚み方向や小根を引いていきます。
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いよいよ鋸挽き作業です。
木工基礎講座で使うのは、両歯鋸です。
皆さんは、ぱっと両歯鋸を見たら、「目の粗い歯と、細かい歯があるな」
というイメージをもたれると思います。
もちろん、これらには形に応じた働きがあります。
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縦挽きの歯は、歯の先端が平たくなっていて、木目に沿って
はつるような作用をして切っていきます。
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一方、横挽きの歯は、先端が鋭利に切り立っています。
これは例えると、切り出し小刀を対にして並べたような形で、
木目に対して、直交する繊維を断ち切る作用をします。
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さらに鋸を端から見ると、歯が左右に振ってあり、「アサリ」と呼ばれています。
これは、鋸身より幅を持つことで、摩擦を減らし、
鋸屑を出しやすくする働きがあります。
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3日目の実習では、縦挽きを実践していきます。
鋸挽きの構え方の一つに、材と向かい合わせで挽く「拝み挽き」と、
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鋸を挽き慣れていない場合は、必ず「墨線を残して切る」事を
心がけます。
鋸を扱いなれていないと、はじめはどうしても腕に力が入ってしまい
「ゴリゴリ」と挽いてしまいがちです。
しかし、よく切れる鋸は、材の上に歯をのせて、軽く挽くだけで
「シャカシャカ」と気持ちの良い音を立てて切れるものなのです。
その事を意識しつつ、余計な力を使わずに挽く事を実践していきました。
と言うところで今回はこれまで。
次回は縦挽きの続きと、胴付き面を切る横挽きを実習していきます。
担当 小泉