大工道具仕込み塾 「鉋を仕込む。」 開催
こんにちは、指導員の西です。
すこしひんやりした秋晴れの朝。今回の教室はいつもより少し
早めの9時半スタート。
それでも開始30分前に到着された方も…
さて、1日目は刃研ぎとなります。
最初に使う砥石を水に浸しておきます。
まず、刃の裏押しと裏出しを行いましょう。
実はこの作業は、最初の作業ですが、最重要ともいえる作業なのです。
ここで誤った砥石の当て方や、刃の叩き方をしてしまうと、
一発で刃物がダメになります…
「刃裏」は綺麗に出ましたか?
作業内容の確認や、板書の記録も欠かせません。
刃の表となる「シノギ面」を研いでいきます。
今回は研ぎの基本となる「平面研ぎ」を目指します。
刃先が丸くならない様に一定の力で・砥石をまんべんなく往復
する様に・砥面の面直しは頻繁に・最初の研ぎでは特に刃先の
左右角の均一さを確認する。
など一言に研ぎと言っても気にすることは沢山あります。
休憩をはさみ、鉋台に刃幅を合わせるミミ落としをするため
刃先の養生をします。
その後、ダイヤモンド砥石や金ヤスリで削り落します。
2日目からは鉋台の調整をしていきます。
はじめに刃の詰まり具合を油を塗って確認してみましょう。
強く当たっている部分を削ると徐々に刃は落ちていきます。
削り過ぎてしまうと刃の収まりがゆるーい鉋になってしまい、
使いづらい物になってしまうので、注意が必要です。
見本のカンナを見ながら慎重に進めます
刃先が下端面まで出たところで最後に下端調整を行います。
定規の持ち方や、台の固定のしかたで精度が変わります。
横着な事はせず、確実に行いましょう。
台の調整が出来たら1度削ってみましょう。
すぐに鉋くずが途切れたり、下端面がツヤツヤに光って
しまう所はもう少し下端を削りましょう。
予定時間を少し過ぎてしまいましたが、最後は全員鉋くずが出るように
仕込みを済ませる事が出来ました。
今回の2日間の講座だけではまだまだ納得のいかない仕上がりの部分
もあると思いますが、その点はこれから道具を使っていく上でご自身で
仕上げていってもらえたらと思います。
今回は10名以上のご応募の中から抽選により5名の方に
ご参加いただきました。沢山の方からの第二回について
の問い合わせや、ご希望の意見も頂き、今回の第一回目
が無事終えれたことを嬉しく思います。
教室では至らなかった点、疑問が残る点もあったかもしれません、
その点はまた、西までご質問下さい。
2日間連続で内容も濃い講座だったと思います。
講座で仕込んだ鉋は是非いろんな場面で使って、手入れして
いってください。ご参加ありがとうございました!
指導員:西