木工基礎講座23期~最終日~

指導員の浦上です。
二ヶ月にわたって実施してきた基礎講座も今回で最終日となりました。最初はわからなかった単語や道具の扱い方を少しずつ身につけていく8日間でした。その取り組みの成果が形になる日です。ラストスパート頑張っていきましょう!

まずは木糞こくそ埋めから始まりました。接着し終わった骨格には微妙な隙間が空いてることがあります。その隙間を埋めてあげることでより完成度の高い作品に仕上がります。注意点は大きすぎる隙間には木糞を入れないこと。後々のりが痩せてポロっと取れてしまいます。補修でなく、仕上げの工程として行います。

以前接ぎ合わせをした座面の仕上げに入りました。まずは面取りをして角が立たない様にします。座面の面取りは、取る量によって座り心地に多きく影響を与え、また見映えも変わってきます。骨格の丸みに合わせてあげる様にすることで全体のまとまりが良くなります。

骨格にもヤスリを当てていきます。やすりを当てることで表面がよりきめ細かくなり手触りが滑らかになり、また塗装をする際はムラなくやすりを当てることが必須で、全体を毛羽立たせてあげることで塗料が染み込みやすくなります。

今回は座面を天板止めの金具を使って固定していきます。金具には縦穴横穴二種類あり、それぞれ木の膨らむ動きに合わせて配置する必要があります。位置が決まったら錐で穴を空けます。ネジが奥まで締まるように下穴も十分な深さで空けておきましょう。

いよいよ塗装の作業にはいります。ムラなく塗料を広げて均一に染み込ませることが大切です。骨格も塗り難い所から塗り始めます。またオイル研ぎをすることでより肌がきめ細かくなり、目止めの効果で表面の凹凸がなくなりマットな仕上がりになります。ウエスでの拭き込みも、拭き残しがないようにしっかり行います。

最後に座面を取り付けて完成です。今一度、穴の向きを見て正しい位置に取り付けが出来ているか、座面にズレがないかを確認してネジで固定していきます。完成に近くても最後まで気が抜けません!

皆さん8日間本当にお疲れ様でした。
手工具を扱っての物作りは色々と考えることがあって大変だったと思います。ですが今回の講座で身につけたことは、次のものづくりで活かせることが沢山あるはずです。正しい知識と扱い方で様々な物を作り出せるこの世界。なにより楽しかったと思って頂けたら幸いです!ありがとうございました!

担当:浦上