youR ティッシュケースを作る ~2日目~
指導員の浦上です。
前回は箱の形を作るまでを行いました。そして今日は自分の丸みをつくる事を1日かけて行っていきます!
削り込みを行う前に、接着の際に出来た隙間を埋める作業です。この作業を挟むことで作品の完成度があがります。木の粉とでんぷんのりを混ぜて「コクソ」を作ります。このコクソ埋めはあくまでもちょっとした隙間を埋めるためのもので、大きすぎる隙間に入れてもあまり効果がありません。
コクソを埋めたらティッシュの口を糸鋸で切っていきます。型板を使い線を引いたら、練習材で先端の丸みを重点的に切っていきます。今回は切った形がそのまま口の形になるので一発通しで線の上を切り進める必要があります。ここでしっかりと糸鋸の切削感覚を掴んでもらいます。
無事切り落としたら、やすりで整えていきます。面を磨いて角を落としてあげることでよりティッシュが取り出しやすくなりますね。
ティッシュの口が出来たらいよいよ本体の削り込みです。今回は面取りで終わらせるのではなく自分好みのRを作る事を意識していきます。小鉋を使って多面体を作っていき、最後はやすりで丸みをつけて整えます。イメージする形の8~9割までをここで削り出すのがポイントです。
鉋で削り込みができたらやすりで肌を整えます。面とR部分を磨いていき、境目を馴染ませるように繋げていきます。表面の凸凹をなくすように仕上げ磨きも兼ねていきます。この作業でそれぞれの個性ある形が見えてきました。
最後は塗装をして完成させます。内側を先に塗り伸ばしていき、ムラが出来ないよう拭き込みをします。外面は塗料をしっかり吸い込ませてオイル研ぎをすることで表面をよりきめ細かくします。また、塗料で濡れ色になることで自分の丸みがくっきり見えてきます。個性あふれる作品達が出来ましたね!
皆さん2日間お疲れ様でした。今回は骨格からの形作りを設けて自分の好きな形に削り込んでみることを意識した作品作りでした。面を取る量を少し変えるだけで雰囲気がガラッと変わります。皆さんの作品が生活の中に溶け込めるようなティッシュケースになれば幸いです。ありがとうございました!
担当:浦上