みちくさ木工教室「鉋で仕上げる、枡。」開催しました。


近頃は春の陽気に包まれたと思いきや、
冷たい風が強く、どんよりした天気。
足元も少々悪い中でしたが、「枡」の教室を
午前午後と二回にわたり開催いたしました。

作ることを通じて、鉋(かんな)の使いかたを
初歩的な部分から学びたい、という計10名の方に
ご参加いただけました。満員御礼、大変嬉しく思います。

では、教室の様子をお伝えしていきます。

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今回の教室は、兵庫県産のヒノキと
米を練り上げて作った糊を使っております。
まずは鉋に実際ふれて、使い方をレクチャー。
鉋の刃が、下端から髪の毛一本分飛び出す程度に
調整してから削ります。

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「…ん??」「見えないー!」という声が飛び交います。
光と影を上手く操り、よく観察しましょう。
台頭(だいがしら)や鉋身(かんなみ)を、木槌で慎重に叩いて
合わせられた方から、試し削りをしていただきました。

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それが終わると、実際に枡の材料を削って仕上げます。
だんだんコツがつかめてくると、薄く削れるようになります。
鉋の楽しさが見えてきたところでしょうか。

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いよいよ米糊で接着です。手早く乗せて、
叩いて組み合わせ、クランプできっちり締めます。

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そして、はみ出た糊を取り除き、きれいにします。
小さな箱なので男性にはしづらい作業だったかと思います…

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接着して出来た「囲い」には段差が出来てしまっているので、
それを鉋で削り取り、同一平面にします。この作業を
「メチ払い」といい、隙間なく仕上げるのに必要な工程です。
終えたら、底板に関しても仕上げと接着の作業をしていきます。
クランプの締め方にもコツがありますので、
きちんと確認して固定しましょう。

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そして、最後に仕上げの鉋作業です。
端の欠けを防ぐため、面取りをあらかじめ施しておきます。
表面の汚れを削り取ったり、飛び出た部分をなくして
平滑でツヤのある美しい一面に仕上げましょう。

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難しい部分もございましたが、なんとかひとつ、
小さなモノ作りの時間になったかと思います。
参加して下さった皆さま、本当にありがとうございました。