暮らしの彩り木工「靴べら」その1
園内の木々も落葉を済ませて冬を迎えるたたずまいとなりましたが、
新しいレストランもオープンし園内に新たな彩りを添えてくれています。
こんにちは、木工指導員の平原と申します。
先日開催した暮らしの彩り木工「靴べら」一日目の様子をお伝えします。
当日は曇天で小雨もぱらつく中、十人もの方々にお越しいただきました。
今回の教室では、全長73cmと長めの靴べらを作っていきます。
上がり框(かまち)に腰かけて靴を履けるような
立派な玄関の家に住んでいないこともあり、
慌ただしい早朝にサッと立ったまま使える靴べらは重宝しております。
他の方にもうかがったところですと、
腰痛をお持ちの方は屈まなくて済むのも助かるとのことでした。
材料はセンノキです。木目が美しく、上品な白い木材です。
4cm角の棒材を大まかに靴べらの形に
荒取りした状態を皆さんにお渡ししています。
まずは墨つけ、皆さん真剣にやってくださいます。
平カンナを使って山形になめらかになるよう削っています。
逆さにして、裏面の凹んだ曲線を反カンナで削っていきます。
平カンナとは扱いが少々変わってきますので
戸惑われる方もでてきました。
丸ノミを使って靴べらに荒く溝を彫っていきます。
工作室にノミとゲンノウの音が響き渡って
急に賑やかになりました。
ノミ跡を四方反カンナで消しながら溝の曲線を整えていきます。
丸のみと続けざまに行った為に
皆さん体が熱くなってこられたようでした。
最後に南京カンナを使って、裏面の曲線や角を丸くしていきます。
扱いの難しいカンナですが、時間いっぱい削っていただきました。
今回はカンナを使うのが初めてという方もおられましたが、
皆さん熱心になさって下さったおかげで、
無事に色んな種類のカンナを使って靴べらを形作ってもらえました。
次回で完成の予定です。
(担当指導員:平原)