木工基礎講座23期~5日目~

指導員の浦上です。
後半に差し掛かった5日目はホゾ加工の続きと座面の板矧ぎを行いました。
ホゾの効きを作る幅の加工では、一削りでキツさが変わるので一番神経を使う作業となります。

前回に引き続きホゾ加工の続きから始まりました。まずは胴付きを垂直に落として、ホゾの厚みを削ります。ケヒキの線通りに形にしていく。簡単なようできっちり寸法通りに仕上げるのはとても神経を使います。道具との付き合いも5日目となり少しずつ慣れてきた様子でした。

厚みが削り終えていよいよホゾの幅加工に入ります。
胴付き線まではしっかり落として、少しずつ削りながらその都度はめ合いを確認していきます。木組みの一番要の所。手で押し込んで入っていく効きの感覚を掴むことが重要です。

午後からは座面の板矧いたはぎを行いました。板矧ぎをすることで板の幅を足したり狂いを抑制する事が出来ます。その為には、反りの方向・順目の方向・木目の見た目等様々なことを考えながら行う必要があり、また「中空き」の工程を挟むことで接着した際の矧ぎ切れを防ぐことが出来ます。
まずは接着面に線を引き、鉋の刃を出して削る準備をします。鉋を知る方は多いでしょうが扱い方がシビアです。叩く箇所、刃の出し具合、引き姿勢を正しく理解することで本領を発揮する道具です。

中心から広がるように数回かけていき、中心が紙一枚分空くように削っていきます。
「矧ぎ切れ」とは接着した板の両端に隙間が出来てしまうことです。矧いだ板は端から痩せていくのでしっかりとこの両端の接着強度を高めておく必要があります。

接着不良のないように必要な道具の準備をしっかりとしておきます。どうしても焦ってしまう接着の作業。工程の順序を頭の中で整理して、冷静に行うことが大切です!

今回はホゾ作りと座面の板矧ぎを行いました。
次回はホゾの最終調整に入っていきます。

担当:浦上