木工基礎講座開催の様子~後編~

こんにちは指導員の水瀬です!
年輪の里にて定期開催されている木工基礎講座では、鑿(のみ)や鉋(かんな)を使ってスツール(背もたれや肘掛けのないイス)を作ります。スツール作りを通して枘(ほぞ)加工や道具の基本的な扱い方などを学びます。そんな木工基礎講座の教室の様子をダイジェストでお送りします。今回は全6回のうちの後半3日間の様子をお届けします。

さっそく、幕板と呼ばれる部材の枘を加工をしていきます。枘が枘穴に合うように確認しながら鑿で細かく調整します。枘が枘穴よりも小さくならないように慎重に作業します。

枘加工は完了しましたが、このままだと枘穴の中で枘同士がぶつかってしまいうまく組み上げる事ができないので、鋸を使って枘の先端を斜めに切り落とします。

幕板の加工ができたら今度は貫(ぬき)という部材の加工をします。今回の木工基礎講座ではテノンカッターを使用し、丸枘に加工していきます。枘穴もボール盤を使って穴を開けます。

貫の加工ができたら部材に鉋がけをしていきます。鉋をかける前にかたく絞った布で水拭きをします。そうすることで水分で木材が膨らみ、軽い傷や小さなへこみを目立たなくする事が出来ます。

鉋がけの次は本体と座面の接着をしていきます。本体は脚・幕板・貫を接着しますがボンドを多すぎず、少なすぎず、少しはみ出すくらいの量を出しクランプで締めて接着します。座面の板の接ぎ合わせは、鉋で中すきと言われる加工をしてズレができるだけでないように慎重にクランプを締めていきます。はみ出たボンドはしっかりと拭き取ります。(塗料がのらなくなるため)

接ぎ合わせた板の加工をします。脚と接触する部分を切り取り鑿を使って面取りをします。

最後に塗装をして金具で座面を取り付けたら完成です。塗料はVATONというものを使用しました。

はい、無事にスツールが完成しました。ここまで木工基礎講座の様子をご覧いただきましたが、いかがだったでしょうか。参加されたみなさまは、各々難しかったところや苦手なところが多々あったかと思いますが、これを機に木工作に少しでも興味関心をもっていただけると嬉しく思います。
それではまた、、、

担当:水瀬