木工基礎講座開催の様子~後編~

こんにちは指導員の水瀬です。
5月から全6回で構成されている木工基礎講座。後半3日間が終了したので、その様子をご報告します!

前回から引き続き幕板の枘(ほぞ)を加工します。鑿(のみ)を使って形を整えていきますが一度にたくさん削りとると枘が枘穴(ほぞあな)より小さくなって全く効かない枘になってしまう可能性もあるので、枘穴に当てて確認しながら少しずつ慎重に削ります。

枘の加工がすべて完了しました。が、このままでは枘の先端が枘穴の中でお互いに干渉しあって枘が奥まで入っていかないので、鋸で枘の先端を斜めに切り落とします。

すべての枘が干渉せずに入ることが確認できたら、次は鉋がけの作業を行います。平面だけでなく角の面取りもします。鉋をかける前には水で濡らしたタオルで拭いてあげます。そうすることで水分で木が膨らみ軽い傷や小さなへこみを目立たなくする事が出来ます。

鉋がけが終わるとついに接着です。貫は丸枘なのでボール盤で穴を開けました。ボンドを多すぎず、少なすぎず、少しはみ出すくらいの量で接着します。ついでに座面の板も接ぎ合わせます。鉋で中すきと言われる加工をして、ズレができるだけでないように慎重にクランプを締めていきます。はみ出たボンドはしっかりと拭き取ります。(塗料がのらなくなるため)

そうして接ぎ合わせた座面の板がコチラです。実は、従来の基礎講座で制作していたスツールとはデザインが異なり幕板の位置を少し下にずらしています。これは、幕板を少し下げることで脚の部材が割れてしまうのを防止するのがねらいです。そのため、脚の部材が座面に当たってしまうので座面の四隅を鋸で加工します。そのあと、鑿と鉋を使って座面の面取りをします。

ヤスリがけをしてから塗装をします。今回はVATONというオイル系の塗料を使用しました。

最後は金具で座面を取り付けて完成です。

はい、ここまで木工基礎講座後半の様子をご覧いただきましたがいかがだったでしょうか。大きなトラブルも特になく、みなさん無事にスツールを完成させることができました!お疲れ様でした!
今回の木工基礎講座がみなさんの木工への興味・関心を高めることができていたら幸いです。
ではまた。。。

担当:浦上・水瀬