木工基礎講座23期~6日目~

指導員の浦上です。

ホゾとホゾ穴の調整が最終段階になっていよいよ椅子の骨格が形になっていきます。
それぞれの効き具合等を正しく理解して全てのホゾが胴付きまで差し込まれることで、椅子としての強度や作品の完成度に関わってきます。気合いを入れて今回も始まりました!

ホゾに取りかかる上で前提なのはホゾ穴の仕上がり。穴の垂直や木くずの有無などしっかり確認し、ホゾ穴を基準にしてホゾの方を調整していくのですが、案外見落としがホゾ穴の方にあることも。ホゾ調整でなかなか入らないときは今一度前の工程を見返すことも大切です。

はめ合いを確認したらまずは妻手側で四角の枠を作ってみます。きちんと直角が出ているかを確認して、そうでない場合は原因を探って再び微調整です。「ホゾの厚みは丁度。幅で効かせる。」手で8~9割ほど押し込んで入っていき最後に玄翁で軽く叩き込むくらいがベストです。

妻手・長手のはめ合いがそれぞれ確認できたら骨格の形にしていくのですが、今のままでは幕板のホゾの先が中で干渉してしまう為、ホゾ先をとめの形に切り落とす必要があります。先留ホゾは効きを作る長さを保ちながら干渉を避ける為と、45度の面をぴったり合わせることでねじれを防ぐ目的もあります。

留線の向きに注意して線を引いたら、その線の上から鋸で真っ直ぐに落としていきます。今回は中でぶつからないように逃げを作ることを重視しました。鋸が斜めに入ってしまったらノミで調整してホゾの形を整えます。
これで幕板の「先留め小根付き二方胴付きホゾ」の完成です。

今回で骨格の形が出来ました。いよいよ完成に近づいてきましたね!
次回は鉋で仕上げに入っていきます。
担当:浦上